眉毛のトレンドキーワードとの向き合い方を眉毛サロンのプロが解説

「眉毛のトレンド」をテーマに、キーワードとして「平行眉」と「ナチュラル眉」と「カラー眉」について眉毛サロンとしての立場から解説し、トレンド眉との向き合い方のポイントをご紹介します。

目と眉毛の間の距離を近づける「平行眉」が、2020年代に流行の眉のデザインです。

一方、一人一人が持つ眉毛の固有の美を引き出すトレンドキーワードも検索数が多く、注目されています。

例えば、すっぴんの眉毛(素眉)を活かした「ナチュラル眉」のデザイン、髪や目の色にあわせるメイク手法「カラー眉」です。

眉毛のトレンドキーワード3つについての眉毛サロンの立場から解説し、眉毛トレンドとの向き合い方としてトレンド眉で失敗しないためのチェックポイントについてもご紹介します。

トレンド眉の傾向から読み取る眉毛の美と魅力

 

眉毛のトレンドとして検索数の多いキーワード「平行眉」と「ナチュラル眉」と「カラー眉」の3つを簡単にご紹介し、眉毛サロンの立場からおすすめ度や注意点を解説します。

眉毛トレンドの全体像として、目と眉を近づけることで印象的な目元を目指す「平行眉」に対し、それぞれの一人ひとりは持つ固有の美を引き出す「ナチュラル眉」が注目される状況があります。

また、カラー眉には、ブラウン一辺倒だったアイブロウメイクに赤や黄などの髪のベースとなる色味を加えることで、個々の眉の美を追求する流れが読み取れます。

ファッションと同じく、眉毛にも、個々人の魅力を引き出す多様性の美が求められつつあると言えるでしょう。

多様性のある美といっても、眉にも普遍的な美はあります。左右対称(シンメトリー)の「デザイン美」と、表情をきれいに魅せる「機能美」です。

きれいな眉毛の形を実現する理想の眉バランスについては関連記事をご覧ください。

 

関連記事:眉毛の理想のバランスとは?目と眉毛の間の距離との関係性も解説

平行眉はほとんどの方が似合わないデザイン

2020年代に流行の眉のデザイン「平行眉」は、目と眉が平行になるような太く直線的なラインが特徴です。

直線の印象が強い「ストレート眉」に似ていますが、ストレート眉は多少の曲線の要素があります。

曲線が印象的な「アーチ眉」と比較すると、平行眉の直線っぷりがよくわかるかと思います。

なお、アイブロウ専門サロン「BIEWS EYEBROW STUDIO」(ビューズ アイブロウ スタジオ)では、平行眉はおすすめしていません。

理由は眉上や眉丘筋(びきゅうきん)を剃り落とすことで、表情が不自然になるからです。

平行眉は「目と眉毛の間の距離を近づけると美人に見える」という説をもとにデザインされた眉の形と推察され、ほとんどの目鼻立ちの方は眉上や眉丘筋を剃らなければ並行眉にできず、似合わないのです。

大前提として、眉毛のある皮膚の下には複数の筋肉があります。

眼輪筋の真上、皺眉筋と前頭筋が重なる「眉丘筋」に眉山がない眉は、表情が不自然になります。

平行眉の場合、眼輪筋のところに眉が来る可能性が高いデザインなので、下手すると、感情表現で眉を動かそうとしても全く動かず、ぱちぱちと瞬きする度に眉が変形してゆがみます。

芸能人や有名人で平行眉にしている方も見かけるかもしれませんが、たまたま並行眉ができる目鼻立ちか、表情をくるくる変えない前提の写真撮影用として割り切っているものだと思ってよいでしょう。

眉毛サロンで相談するときは「平行眉」をリクエストするのではなく、似た印象をかなえる「ストレート眉」がおすすめです。

ナチュラル眉毛には整った素眉が必須

すっぴんの眉毛(素眉)を活かした「ナチュラル眉」は、アイブロウメイクしていないように見えるデザインです。

眉頭の毛の立ち上がりと眉の毛の流れがポイントです。

一歩間違うと手入れしていない、ぼさぼさのボサ眉に見えてしまうため、「ナチュラル眉」は素眉の整え方が重要です。

自身の眉の理想バランスを把握した上で、アイブロウパウダーは控えめに、不足の部分をアイブロウペンシルで一本一本描き足し、仕上げにアイブロウマスカラで立体感を出すなど、ナチュラル眉のメイクの難易度は高いと言えます。

なお、知らない人が見ると「メイクしていない」と勘違いされやすいので、失礼してはいけないフォーマルな場ではナチュラル眉は避け、きちんと感のあるアイブロウメイクをした方がよいでしょう。

カラー眉毛は髪や目の色にあわせてメイク

髪や目などの他の色にあわせるメイク手法の「カラー眉」は、基本のブラックやブラウンはそのまま、赤や黄色、青などのベースが異なる色合いの化粧品を使います。

髪色と眉のベースとなる色味を揃え、チークやリップなどの他の化粧品も揃えると統一感が出て、おしゃれです。

素眉の色味が濃く、色味を変えたいのに、思ったようなカラー眉にならない場合、眉の毛染めを検討するより、変えたい色味のアイブロウマスカラでコーディングする方法がおすすめです。

理由は眉毛の生え変わりの周期は2〜3週間と言われており、ヘアカラーよりも長持ちしないためです。高頻度で眉の毛染めをすると、眉の生える地肌を傷めて、眉毛が生えにくくなるリスクもあります。

眉毛の毛周期については関連記事で解説しています。

 

関連記事:眉毛はどのくらい伸ばす?手入れの頻度やサロンへ行く前に必要な準備

トレンドの眉で失敗しないためのチェックポイント

ここまで眉毛のトレンドキーワードを解説しましたが、今後も新たなトレンド眉が出てくることでしょう。

基本的に、眉毛のデザインは3つ、眉山の角度が印象的な「ポイント眉」と、本記事でもご紹介した「ストレート眉」と「アーチ眉」が基本で、トレンド眉は角度や太さ、長さなどで派生するものです。

影響力のあるインフルエンサーに浸透すると、トレンド眉として注目されますが、眉毛トレンドの最先端でおしゃれを楽しみたいのなら、トレンドの本質や傾向を読み取ることが大切です。

トレンド眉を取り入れるべきか、取り入れるならどう取り入れるかを判断するとき、失敗しないためのチェックポイントを解説します。

トレンド眉で喜怒哀楽で自然な表情が出せる?

トレンド眉で最も大切なのは「喜怒哀楽で自然な表情が出せるか」です。

トレンド眉で今っぽさを出す以上に、眉の動きを邪魔しないことが大切です。

画像をシェアしておしゃれ上級者に褒められる一方、日常的に会話する人に悪印象の眉はよい眉デザインとは言えません。

眉上を剃るデザイン、眉丘筋が目立つ不自然な形のトレンド眉であれば、そのまま取り入れる前に「トレンド眉の何が今っぽい要素なのか」をしっかり考え、エッセンスを取り入れましょう。

眉毛サロンのスタッフに相談してみるのもおすすめです。

トレンド眉でなりたい雰囲気になれる?

トレンド眉でなりたい雰囲気になれるかを確認しましょう。トレンドだからと取り入れて、目指したい雰囲気とチグハグすぎると垢抜けて見えません。

一般的に、直線的な眉デザインは、シンプルな印象で、曲線的な眉デザインは、華やかな印象を与えます。

ポイント切り替えのある眉デザインはきりっとした印象で、切り替えのポイントのないなだらかな眉デザインはふんわりした印象を与えます。

上下の幅の太い眉はマニッシュ、細い眉はフェミニンな印象を与えます。

眉頭から眉尻にかけて角度のある眉デザインは意志が強そうな印象を与え、傾きのない眉デザインは優しそうな印象を与えます。

素眉に沿って眉に角度をつけると、ポイント眉またはアーチ眉になる傾向があります。

左右の幅の長さが短めだとラフで無造作な印象を与え、長めだと上品でエレガントな印象を与えます。

ただし、眉の長さは、目鼻立ちの骨格で決まる眉の理想のバランスを崩さない程度にとどめましょう。

トレンド眉にする時と場所と場面(TPO)は問題ない?

トレンド眉のメイクをして出かける際は、時と場所と場面にマッチしているかを考えましょう。

トレンドというのは、目新しさがなければトレンドとは呼びません。つまり、トレンド眉は世の中の大半の人にとって定番の眉の形ではないのです。

気心の知れた友人と遊びに行く場面では、どんなトレンド眉でもおしゃれで素敵ですが、冠婚葬祭などのフォーマルな場面で、トレンド眉にしていくと、目上の人の印象を悪くすることがあります。

TPOにあわせた服でなければおしゃれと思われないように、眉もTPOにあわせてメイクする必要があります。

また、眉デザインを一度変えると、不要な部分をセルフカットなどで自己処理してしまうと、眉毛が生え変わる2〜3週間は変更前のデザインを再現できなくなるので、注意が必要です。

まとめ

眉毛のトレンドキーワードとして「平行眉」と「ナチュラル眉」と「カラー眉」について眉毛サロンとしての立場から解説しました。

目と眉を近づけることで印象的な目元を目指す「平行眉」は、ほとんどの顔立ちの方は眉上や眉丘筋を剃る必要があります。

眉毛の立体感と毛の流れで魅せる「ナチュラル眉」は、素眉をいかに整えるかが重要です。

カラー眉毛は髪の色にあわせて、ベストな色味にしたアイテムを選びましょう。

トレンド眉との向き合い方は、トレンド眉で自然な表情が出せるか、なりたい雰囲気になるか、TPOが問題ないかをチェックして、トレンド眉の本質を掴んで、自分にあうかを判断するのがポイントです。

トレンド眉に上手に向き合って、もっと眉のおしゃれを楽しみましょう♡